資金調達が必要な方には、自宅を売却したり担保にすることで資金を得る方法である『リースバック』と『リバースモーゲージ』は検討したい手段です。本記事では、それぞれの仕組みやメリット・デメリットについて解説します。
リースバックは、自宅を売却しても住み続けられる仕組みです。不動産の売却代金を一括で受け取り、その資金は住宅ローンの返済や急な資金調達に充てられます。対象となる物件は戸建てやマンションだけでなく、店舗などの他の不動産でも利用できます。
一般的には自宅を売却すると退去しなければなりませんが、リースバックでは売却後も家賃を支払いながら住み続けられるのが大きな特徴です。
生活環境を変えずに住み続けられるため、引っ越しや物件売却後の住居探しの手間が省ける点がメリット。また、年齢や収入に関する制約が少ないため、選択肢として取りやすいでしょう。
リバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関から融資を受ける制度です。主に高齢者を対象としており、おおよそ50歳以上の方が利用できます。資金を一括または定期的に受け取る形式があり、融資された資金は生活費やリフォーム費用に使えます。
リースバックとは異なり、所有権は契約者のもとに残り、契約期間中は自宅に住み続けることが可能です。
融資の返済は、契約者の死亡後に自宅を売却して行われるため、生前に住居を失うことはありません。物件の対象としては戸建てが中心。マンションは一部条件がつくことがあるため、事前確認が重要です。
リバースモーゲージとリースバックは、どちらも自宅を活用して資金を得る方法です。住宅を資産として利用しながら資金を得られます。
リバースモーゲージは自宅を担保にして融資を受け、一括または一定期間ごとに資金を受け取り可能です。一方、リースバックは、自宅を売却してその代金を一括で受け取ります。
重要なのは、どちらの方法でも自宅を有効に活用しながら資金調達が可能な点です。まとまった金額が必要な際は、自宅を利用したこれらの手段を検討してみましょう。
リバースモーゲージでは所有権が変わらないため、契約者は引き続き自宅に住めます。どちらも、居住地を変えることなく資金調達できるため、ライフスタイルを維持できるのがメリット。
リースバックもリバースモーゲージと同じく、自宅に住み続けられる点が共通点です。リースバックの場合、自宅を売却した後は賃貸契約を結び、賃借人として住み続けられます。
リバースモーゲージとリースバックは、一般的な不動産売却や新規ローン契約に比べて、手続きが比較的シンプルです。
リースバックでは自宅を売却し、その後賃貸契約を結ぶだけなので、不動産取引に慣れていなくてもスムーズに進められます。リバースモーゲージも、金融機関と担保契約を結ぶことで資金調達が可能です。
リバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関から融資を受ける形式で、資金の受け取り方が選べます。一括で受け取る方法や、定期的に少額ずつ受け取る方法など、希望に応じて資金調達の方法を調整できます。
また、融資額は物件の評価額によって決まりますが、リバースモーゲージでは所有権を保持しながら資金調達ができるのが特徴です。
リースバックの場合、自宅の売却によって一括で売却代金を受け取ります。売却額は市場の動向や物件の評価に依存するため、受け取る金額が事前に決まるのが特徴。短期間でまとまったお金が必要な場合にはリースバックが適しています。
リバースモーゲージでは所有権を維持したまま融資を受けられるため、住み続けるだけでなく、契約者の財産として自宅を保有し続けられます。返済は契約者の死亡後に行われ、自宅の売却によって完済する仕組み。
一方、リースバックとリバースモーゲージの大きな相違点は、対象となる不動産の所有権の扱いです。リースバックでは、自宅を売却するため、所有権は売却先に移転します。
売却後も住み続けられますが、賃借人としての契約となり、家賃の支払いが必要です。このため、賃貸契約が終了になれば自宅を手放さなくてはいけません。
リバースモーゲージは、主に50歳以上の方や高齢者を対象としています。
また、融資の対象となる物件は主に戸建て住宅に限定されることが多く、マンションなどの集合住宅は利用できない場合があります。さらに、金融機関ごとに対象物件や地域の条件が異なるため、事前の確認が大切です。
リースバックは年齢制限がなく、幅広い層が利用できるのが特徴です。戸建て住宅だけでなく、マンションや店舗も対象となるため、物件の種類に関わらず利用することができます。
しかし、買い手がいることが前提のため、地域や物件の価格によっては資金を得るまでに時間がかかるケースがあります。
リバースモーゲージとリースバックの大きな違いは、「所有権」の扱いです。
リバースモーゲージでは、契約者が自宅の所有権を維持しながら融資を受けられるため、住居を手放さずに資金を確保できます。これは、将来的に相続を視野に入れている場合や、長期間の資産管理を重要視している場合に適しています。
一方、リースバックでは、売却によって所有権が移転します。売却後は賃貸契約を結ぶことで住み続けられます。ですが、自宅の所有権を取り戻す契約ができない場合があるため、資産としての管理や相続には向いていません。
したがって、資金調達の目的や将来の計画に応じて、どちらの方法が適しているかを慎重に判断することが求められます。
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